これぞ登山の醍醐味、垂直に切り立つ岩壁に挑んだ不屈の男と女たち――ロッククライミングからボルダリングまで

山・荒野の冒険

日本では登山ブームが続いています。

山をのんびり歩くのは気分爽快ですね。現在のブームの中心は百名山から派生した気軽な山歩きにあるようです。

とはいえ、初登頂や厳冬期の登山、難度の高いバリエーションにいどむ――というのは無理だとしても、そういう挑戦を行った登山家の苦闘を、安全なところから、コーヒー片手に本で楽しむというのも現代ならではの楽しみ方ですよね。

ここでは、そういうハードな山の本からいくつか紹介しましょう。

岩壁に挑む

『星と嵐』ガストン・レビュファ著

ヨーロッパ・アルプスの6つの代表的な北壁をめぐる紀行文です。

山の詩人と呼ばれるほどの文才にめぐまれた山岳ガイドによる名著で、山岳紀行文として、まずこれは押さえておきたいですね。

本を読むのは面倒というひとは、同じタイトルのDVDも出ていますよ。

ヨーロッパ・アルプスの三大北壁といえば、アイガー、マッターホルン、グランドジョラスです。

とてつもない難関であるその北壁に挑んだ登山家の記録はいかがでしょうか。

『冬のアイガー北壁初登攀』 トニー・ヒーベラー著 横川文雄訳

スイスにあるアイガーは標高は3970mと、標高は富士山より少し高いだけですが、この垂直に切り立った北壁は高さが1800mもあります。これを登るって、普通の人間には、ちょっと考えられませんよね。

山に登頂することが目的であれば、できるだけやさしいルートをたどるのが正解でしょうが、登山家という人々は、より困難な方へ、困難な方へと向かうわけで――登山に限らず、そういう性向のあることが人間を人間たらしめているものなのかもしれませんが、、、

この北壁をめぐっては多くの悲劇が生じています。それだけに成功したときの感動もひとしおです。

マッターホルンはスイスとイタリアにまたがり、アイガーよりやや高い標高4478mの山です。

アルプスの写真といえばマッターホルン――この山は山頂部の独特の形状もあって、ヨーロッパ・アルプスの代表格のような存在ですね。

『私の北壁 マッターホルン』 今井通子著

女子だけの登山隊でマッターホルンの北壁からの登頂に成功した記録。

今井通子は医師でもある高名な登山家。

『マッターホルン北壁 日本人冬季初登攀』小西政継著

こちらはタイトルでわかるように条件が厳しくなる冬の登攀記録。

『グランドジョラス北壁―ウオーカー稜冬期日本人初登攀』 小西政継著

グランド・ジョラスはイタリアとフランスの国境にある標高4208mの山。

アルプスの最高峰モンブランの近くにあります。

マッターホルンなどとは異なり、山頂部分が1キロもある頂稜になっています。

つまり魚の背びれみたいに6つもの頂(いただき)が長く続いているのが特徴です。

小西政継は当時の日本を代表する登山家ですが、ネパールの八千メートル峰のマナスルへの登山中に消息を絶ちました。

エベレストのような巨大な山を攻略するために大人数でチームを編成する当時の主流だった極地法からは距離を置き、個人を軸にした無酸素登攀などを実践していました。

このように、先鋭の登山家には凍傷で足の指を失ったり、滑落死や遭難死した人は数多くいます。

ロッククライミングからボルダリングまで

『アルパインクライミング教本』笹倉孝昭著

岩壁を登るにはロープワークや登山技術が不可欠ですが、そのための教科書のような本。

アルパインクライミングは急峻なところを登るということで、岩壁を登るロッククライミングや氷河のような氷の壁を登っていくアイスクライミングを含めた総称です。

この本は、独学でひととおりの知識と技術が身につくように考えられています(とはいえ、危険を伴うので、ちゃんとした指導を受けたほうがよいのはいうまでもありません)。

『インドア・ボルダリング練習帖 改訂版』中根穂高監修

『動画付き改訂版 ジュニアのためのボルダリング 実践スキル上達バイブル 』 小山田大監修

ボルダリングは、オリンピックに採用されて以来、人気急上昇中のスポーツ・クライミングの一種で、地上波のテレビでもおなじみですね。まったくのアマチュアや運動音痴の人でもゲーム感覚で楽しめるのではないでしょうか。

今はあちこちに施設ができて、子供から大人まで楽しむ人が増えているようです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました